阪急うめだ本店は22日夜、「阪急ファッションウイーク スペシャルデー」(8月29日開催)のプレイベントを大阪市内のギャラリー「ノイゾン」で開催した。ファッションジャーナリストのミーシャ・ジャネットがブログなどで募集し、抽選で選ばれた男女約80人が招待された。SNSも使いこなすファッションインフルエンサーたちで、東京や岡山など遠方からも駆けつけた。会場では「ドリス ヴァン ノッテン」の今秋冬コレクションを映像とともに披露。ファッションディレクターの軍地彩弓とミーシャのトークショー、舞踊家の舘形比呂一と DJ HIROSHI WATANABEのコラボパフォーマンスなども行われた。
プレイベントの狙いについて、同店の宮武昭宏・販売促進部統括部長は「ウェブや雑誌で集客していた時代から変わり、いまはSNSで影響力の大きい人たちが口コミで情報を拡散していく時代。一方通行ではなく、SNS時代ならではの共感をうまく活用した方法を模索している。モード系ファッションに関心の強い人たちを特別なイベントに招くとどういうことが起きるのか、実験的な意味合いもある」と語る。さらに開催会場やイベント内容も従来にない発想で考え、「百貨店の殻を突き破るようなイベントにしたかった」という。
スペシャルデーでは、モデルの森星とのトークショーやファッションゼミナールを行う軍地ディレクターは、SNSを使ったビジネスの重要性を指摘。「これまでの百貨店は、お客さまを待つススタイルのビジネスが定着していたが、ECなど競合が増えたいま、お客さまを引き込むスタイルに変えていかないといけない。そのためには SNSを使ってもっと踏み込んだ情報発信が必要。インスタグラムでおすすめの商品と着こなし方を発信すれば、トレンドも理解でき、購買につながる可能性も高くなる。特に若者にとっては敷居の高い百貨店で、お客さまとの距離を縮めるイベントを開催する意義は大きい」と話した。
またミーシャ・ジャネットも「おしゃれをしたいけど着ていく場所やオケージョンが少なくなっている。このイベントをきっかけに、おしゃれしなきゃと思ってもらえればうれしい。第三者的に見ているだけでなく、自分でファッションをもっと楽しんでほしい」と話している。
29日は、今秋冬の注目トレンド「ゴージャス」をテーマに各フロアで多彩なイベントを予定。9階祝祭広場では、女優の夏木マリによるスペシャルライブをはじめ、ダンサー大貫勇輔とDJ HIROSHI WATANABEのパフォーマンス、ゴージャスなレディスファッションショーとキッズファッションショー、フォトスポットでの撮影会などが開催される。