「バーバリー(BURBERRY)」は9月から、メンズとウィメンズ別々に開催してきたランウエイショーを改め、一本化する。発表するコレクションも、半年待たなければ店頭やeコマースで買えないものではなく、すぐに買えるオンシーズンの商品に変更する。
チーフ・クリエイティブ・オフィサー兼最高経営責任者(CEO)のクリストファー・ベイリーは、「今回の変更によって、ランウエイショーを通して提供する経験と、店頭やECサイトで買い物するときの体験は限りなく近づくだろう。ショーのライブ配信をきっかけに、ランウエイ上の商品をすぐに直接注文できるオーダーシステム、メディアキャンペーンなど改革を続けてきた。ショーをオンシーズンのコレクション発表の舞台に改めることは、その最後の改革だ。ずっと『僕たちは、顧客の期待に十分応えているだろうか?』と考えてきた。ランウエイショーでみんなに喜んでもらっても、6カ月待たないと商品に触れることができないなんて、ばかげている」と話し、「大事なのは顧客。だから僕らは、『自分たちのやり方を変えたんだ』と伝えたかった」と続ける。
一方、物流や卸先について尋ねられると、「問題は一度に解決できない。まったく違う働き方になるから、卸先のパートナーとは、長い時間をかけて関係を構築したい。でも、『ライブ配信した商品がすぐに買えるイベントを開きませんか?』などと提案し、協力してエキサイティングなショッピング体験を提供できればと思う」と話す。
メンズとウィメンズを同時発表することで期間中にランウエイショーを開くことをやめるロンドン・メンズ・コレクション(以下、ロンドンメンズ)については、「新たな方法を模索するが、引き続き重要な役割は担い続けたい」と話す。ロンドンメンズを主催するブリティッシュ・ファッション・カウンシルのキャロライン・ラッシュCEOは、「バーバリーの決断によって、同じような決断を下すメゾンが出てくるかもしれない」と話す。