化粧品の企画開発・販売を行うアンド・ナインは10日、ヘアケアブランド「サボンドサボタ(SABON DU SAVOTA)」を立ち上げた。第1弾は、頭皮と体に使えるスクラブ“サボテンスクラブ スケーラー”(170g、1540円)、シャンプー“モイストプランプシャンプー”(420mL、1650円)、トリートメント“モイストプランプヘアトリートメント”(420g、1650円)、ヘアミルク“フレッシュオイルインヘアミルク“(100g、1540円)、ヘアオイル“3Dリペアヘアオイル”(100mL、1650円)の5品。マツモトキヨシ、ココカラファイン、ウエルシア、岡山県のドラッグストアチェーン・ザグザグで扱う。
同社は製品開発にあたり、AIを駆使してワードマイニングを実施した。PR投稿を除いた3万件の口コミから消費者がヘアケアを選ぶ基準を分析。結果、「まとまり」「泡立ち」「艶」「潤う」の4つのワードがそろう製品は長くブランドが続く“10年選手”になりやすいことが分かった。4つの効能に応える植物を探す中でサボテンに着目し、サボテンをメイン成分とするヘアケアブランドとして開発した。
現代人の忙しさや情報過多の状況を背景とし、サブテーマには「面倒くさいを応援する」を掲げた。「サボることは少し後ろめたいところがある。表立って応援するより、そんな日もあっていいというチアアップを送る形をとった」と菊地あかねブランドマネージャーは説明する。
そういったブランドの姿勢を象徴的に表す製品が、頭にも体にも使えるスクラブ“サボテンスクラブ スケーラー”だ。シャンプーとボディーソープの代用も可能なスクラブで、「面倒くさいもこだわりたいも、1つの体の中に2つの要求がある女性の気持ちに応えるアイテム」(菊地ブランドマネージャー)だ。
パッケージでも「掃除が面倒くさい」の気持ちに応えるために、衛生構造容器を採用した。設置面積を減らし、水滑りや雑菌の繁殖を防いでいる。
ドラッグストアで
1650円はもはや“高くない”
メインの販路はドラッグストア。シャンプーとトリートメントの1650円という価格設定について菊地ブランドマネージャーは「ドラッグストアのシャンプーの購買金額が年々上昇している傾向にあり、1400円でも高いと言われていた時代から今は1500円でも安いと言われる時代になった。経産省のデータによると30代女性が1カ月でヘアケアにかける金額は前年比で1001円上がっていて、全属性の中で特に跳ね上がっている。ここを狙う意識からターゲット層を26〜38歳の女性に定めて開発した」と話す。
発売から半年ほどは店頭の目立つ棚に陳列する予定で、プロモーションは香り、容器の機能、主軸成分のサボテンの3つの軸で展開する。「キャッチーな要素をふんだんに詰め込んだ製品なので、どの要素がとくにお客さまの心をつかむかを見極めていきたい」(菊池ブランドマネージャー)。
菊池ブランドマネージャーは「大手にも負けない製品ができた」と自負し、同社の主軸ブランド「プルント(PRUNT)」に続く二本目の柱になることへの期待を示した。