常に「フェンディ」のインスピレーション源となってきた古都ローマは、ブランド誕生の地。「フェンディ」は今年1月、これまでの歴史に大きな関わりをもつ同地の遺跡を保存するプロジェクト「FENDI for FOUNTAINS」の一環として、"トレビの泉"を修復する支援を行なったほか、慈善事業として「クアトロ・フォンターネ(4つの噴水)」や、市内にある名高い噴水の修復支援を実施している。
「フェンディ」の慈善事業について、ピエトロ・ベッカーリ=「フェンディ」チェアマン兼CEOは、「イタリア、特にローマにとっては今この時に、変革の力強い証として、国境をはるかに越えることのできる再建、再生、復興という前向きなメッセージを打ち出すことが不可欠と考えます。そして、そのメッセージが『フェンディ』のようなローマの歴史あるファッションブランドから発信されることが重要なのです。我々は地理的にも文化的にもローマにルーツを持っていることを大変誇りに思っています。このプロジェクトはそのようなルーツをより確固たるものにするものです」と話す。
また、カール・ラガーフェルド=「フェンディ」ファーおよびレディ・トゥ・ウェア デザイナーは、「ローマには、ローマにしかない雰囲気がある。僕はこれまでに740回もローマを訪れ、まるでローマの一部になったような気がしている。ローマは永遠で、これ以上の街などあり得ない。ローマは変わったとも変わっていないとも言えるだろう」と、ブランドとの繋がりが深いローマについて語っている。7月には、カールが撮影したローマ市内の象徴的な噴水や泉の写真を飾ったエキシビジョン「グローリー・オブ・ウォーター」をパリの旗艦店オープンに合わせて開催し、特設会場で"過去と未来の対話"をキーワードにした貴重な写真50枚を公開した「フェンディ」。写真印刷の製法を中心にした同展で、ダゲレオタイプ(銀板写真)、プラティノタイプ(白金タイプ)を貴重な復元フィルムと併せて展示した。9月以降には、同展のDVD付きフォトブック「グローリー・オブ・ウォーター(The Glory of Water)」の発売を予定している。
ウエアやアクセサリーなど、あらゆるアイテムに"ファー"を盛り込んだ新作コレクションで原点回帰を示す「フェンディ」。ローマでの慈善事業に加え、「ROMA」という文字をデザインし、ブランドロゴを刷新した。