一方、ハッカソンの本場であるガジェット系の企業でもファッションに関わるハッカソンが開催されている。
au未来研究所は、ガジェット&テクノロジー系ウェブマガジンの「Engadget日本版」と共同で、8月31日と9月13日に衣をテーマにしたハッカソンイベントを開催した。講師に情報科学芸術大学院大学産業文化研究センター(IAMAS)の小林茂・教授、karakuri products/東京大学 先端科学技術研究センターの松村礼央・特任研究員、ユカイ工学の青木俊介・代表 、批評家の濱野智史、シンガーのMEGら豪華メンバーを迎え、新しいコミュニケーションのアイデアを発表した。
同イベントでは、1日目にアイデアソン、2週間後に行われる2日目に実際のプロトタイプの制作を行った。実際に自分の"胸キュン"を相手に伝えられるデバイスやユーザーの精神状態を天気情報として表示できるマスク、装着するだけで誰でも簡単にリコーダーの演奏ができるようになるグローブなどを開発。主催者のKDDIは、「現在世の中に出ているウエアラブル端末やガジェットとは異なるアプローチが多く出てきたことが新鮮だった。身に着けるものがテーマにはなっているが、そのコミュニケーションの中身は、言語化しづらい気持ちや感覚など、かなり人間の内面を反映するアイデアやプロトタイプができあがってきたことが、とても印象的だった」とコメント。技術以上に、ファッションを通して新たなコミュニケーションを切り開く可能性を指摘している。
このハッカソンは、「衣・食・住」のそれぞれをテーマにして行う第1回。"住"をテーマにした第3回は10月18日、11月1日に開催予定。