ファッション

【ロンドン・メンズ】性差を超える「J.W.アンダーソン」、今度は変態貴族と強情な乙女をミックス!?

 前回は母親と、彼女に反発しながらも心からは憎むことができない少年の本質を描いた「J.W.アンダーソン」。母親のチープなブラウスを借りてきてしまったような少年像を描き、ロンドンメンズのフロントランナーに輝いた。

 

 このブランドの、性差を超えるスタイルは今シーズンも健在。今回描いた男性&女性像は、変態貴族と強情な御婦人。ファーストルックは、ハリのあるフランネルを用いた、プルオーバータイプのトップスとショートパンツ。ただ、どちらにもたっぷりのフリルが加えられ、シルエットはかなりガーリー。ショートパンツはバブル期のギャルが履いていたようなマイクロミニ丈だし、トップスは次第にチューブトップへと変わっていく。素材は伝統のサヴィル・ロー。プロポーションは、夢見る乙女のようにフワフワ。マイクロミニという丈の長さやぺプラムなど、スタイルの女性的な部分を強情なまでに貫くと、結果、見る者を「ギョッ」っとさせる変態チックなスタイルが完成する。テーマを説明すれば、きっとこんなカンジなのだろう。よくよく眼を凝らせば、ほとんどのトップスには、胸元にV字のタックが刻まれている。きっと、女性の“谷間”に相当する膨らみを描こうとしたものだ。

 

 もちろん、これは万人にウケるスタイルではない。でも、ノースリーブのコートの下に、切りこみポケットを加えたチューブトップをコーディネイトし、手を突っ込んで闊歩するモデルは、不思議と新たなドレスコードを自信満々に着こなしている男性のようにも見える。新たなドレスコードに挑戦する姿勢は、他のどのデザイナーよりも積極的なものだ。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。