2015年12月に米国での全事業を終了したLA発のセレクトショップ、キットソン(KITSON)の創業者、フレイザー・ロス(Fraser Ross)はキットソン創業の地で新しいストア、キットロス(KITROSS)をオープンする。自身の苗字から名前をとった新ストアはロバートソン通りに7月を目処に開店する。
キットロスは「ヴォン ダッチ(VON DUTCH)」のトラッカーハットなど、キットソンでも人気だったアイテムをそろえる。メンズ、ウィメンズ、キッズアパレルの他、ギフトをラインアップする。ロス創業者は「キットロスはキットソンがフォーカスしていたポップカルチャーをさらに追い求め、 "今"流行りの物を提供する。みんなが楽しめるストアだ 」と語った。
ロバートソン通りはキットソンがオープンした当初、パリス・ヒルトン(Paris Hilton)やニコール・リッチー(Nicole Richie)、ブリトニー・スピアーズ(Britney Spears)をはじめとする多くのセレブが来店し、パパラッチや買い物客で賑わっていた。しかし近年は不況の影響でテナントの撤退が続いており、キットロスのオープンで同ストリートに再び注目が集まることが期待される。現在ストアの前には「And the story begins...(ストーリーはまた始まる...)」と書かれた看板が立っている。ロス創業者は「狙いは入店した瞬間"LA感"を感じてもらうことだ」とコメント。
ロスは00年にキットソンを創業した。「トゥルー レリジョン(TRUE RELIGION)」や「ハドソンズ ジーンズ(HUDSON JEANS)」などの地元ブランドをバーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)やノードストロム(NORDSTROM)で取り扱われる前からいち早くピックアップした他、多くのセレブ顧客を持っていた。その後業績が悪化し、13年にサルース キャピタル(SALUS CAPITAL)から投資を受けた。また、15年6月に米雑貨店「スペンサー ギフト ショップス(SPENCER GIFT SHOPS)」を運営するスペンサー スピリット ホールディングス(SPENCER SPIRIT HOLDINGS)に株式を一部売却し、ロスはコンサルタントとして同社に残っていた。