「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイとLINEが共同展開する、アパレル店舗向けのビーコンタグが、アパレル企業の店舗で一気に広がりそうだ。杉本謙一LINE執行役員は「ブランド側からの反応は非常に好感触で、年内には数千店舗規模での導入を目指している」という。ボタン付きのビーコンタグはスタートトゥデイが独自に開発・設計したもので、店舗を訪れたお客が、服に付いているビーコンタグのボタンを押すと、商品情報などがLINEを通じてお客のスマホに届く仕組み。導入店舗はスタートトゥデイと共同で、LINEを通じて、ボタンを押したお客のアカウント情報や服の好みなどを分析し、販売につなげる。ECは通常、サイト閲覧者や会員のクリックや閲覧場所などを分析し、改善を積み上げることで、購買率を高めてきた。スタートトゥデイはビーコンタグを活用することで、これまで見過ごされていたリアル店舗でのお客の購買前の動態を、LINEを通じて可視化・データ化することで、より効率的な販売促進に生かす。EC発のノウハウが、これほど大規模にリアル店舗に実装されるのは初めて。リアルとECがシームレスに繋がる本格的なオムニチャネル時代がいよいよ到来することになる。