メルコ・クラウン・エンタテインメント(以下、MCE)は、「『着物×きもの×KIMONO』Dare to Dream design Award」展の記者説明会を開催した。TOKYO DESIGNERS WEEK 2014内にコーナーを設けた同展では、コシノジュンコ、三原康裕、山縣良和らが手掛けた作品と、着物に着想したデザイン公募プロジェクトから選出された作品100点が展示されている。記者発表会と同時開催したセレモニーには、8名の受賞者と審査員が登壇した。
MCEは、アジアマーケットを中心とした総合リゾート開発・運営会社。同社によるデザイン公募プロジェクト「Dare to Dream design Award」は、日本の着物文化の存続と発展を目的に実施されたもので、世界各国から1000点を越える作品が寄せられた。審査員を務めたのは、コシノジュンコ、三原康裕、山縣良和、廣川玉枝、串野真也、清川あさみ、アートユニットのHDMI、猪子寿之・チームラボ代表、ロス・ラブグローブ、バギット・ローマンの10名だ。
コシノジュンコは、自身が手掛けた作品について「江戸時代の大衆文化、花札から着想した柄を西陣織にし、リメイクすることでイヴニングドレスを完成させた」とし、同プロジェクトについては、「100年前まで日常で使われていた着物は、四季のある日本の風習に合ったもの。全てが西洋化する現代で、その魅力を再考することが重要だ。日本の伝統文化に火をつけてくれる良い機会だと思う。着物も世界遺産になるべき。審査では、自由の中にもナショナリティを感じるものを選んだ」と述べた。
また山縣良和は、「今、民族的な世界へフォーカスするということに重要性を感じている。今回の審査基準は、クリエイティビティと現代性。海外の人は、日本人が持つような固定観念が無く大胆なデザインが多かった。下駄のソール部分がスライドしたりと、斬新なものが印象的だ」と話した。