ニューヨーク・ファッション・ウイーク(以下、NYFW)の運営を手掛けるIMGは、NYFWの新たな会場が西33丁目360番地のスカイライトと、西ソーホーのワシントン・ストリート550番地のスカイライト・クラークソン・スクエアの2カ所に確定したことを発表した。2つの会場を運営するイベントスペース開発会社スカイライト・グループとの契約期間は明らかになっていないものの、数年にわたる提携になるようだ。両会場は合計で5つのスペースを提供しており、収容人数は250〜1000人。
スカイライト・クラークソン・スクエアは7月13〜16日に初開催されるメンズ・コレクションの会場にもなる。西33丁目360番地のスカイライトは、ニューヨーク市のランドマークにも認定されたジェームス・ファーレー郵便局内に位置する。これまでも数々のデザイナーがショーを発表している人気のロケーションだ。
2月にメンズ・コレクションの初開催が決定し、3月にはメード・ファッション・ウイークの買収を完了したIMGだが、NYFWのさらなる活性化を目指す上で大きな課題となっていた会場問題にようやく決着がついた。
これまでの公式会場はリンカーンセンターの1カ所だったが、他所に移るブランドが絶えなかった。ショーの開催地がニューヨーク中に点在するようになったことで、ジャーナリストら業界関係者はファッション・ウイーク期間中、しきりに街中を移動しなければならなかった。新会場のロケーションを決める過程でIMGは、多くのデザイナーやプロデューサー、ジャーナリストの要望を聞いたという。IMGは2カ所に会場を分けるという決断が、各ブランドに理想のロケーションを選ぶ余地を与え、ショー開催地のさらなる分散化の防止につながると期待する。