1932年に単独大西洋横断に成功して一躍有名にあった、世界初の女性飛行士アメリア・イアハート(映画「ナイトミュージアム2」でヒロインとして登場した人物)と 、彼女を取り巻く男たちというストーリーを展開した。したがって、ショーにはボーイッシュな女性モデルがひとりだけ登場する。
勇敢な彼女を支えたのは、分厚い革のボア付きフライトジャケットを着た飛行士や、ワークパンツにネルシャツをタックインしたりつなぎを着たりした整備士たち。ワンウォッシュデニムのウェスタンシャツや、編み地が途中で消えたアランニットも彼らのワードローブだ。さらには、飛行機会社のオーナーらしきダブルブレストのスーツにネクタイの男や、3タックスのスラックスの上にワークジャケットを着たホワイトカラー風の男、大きなシャツの襟を出して肩で風を切るチンピラ風までいる。
20年代の服のディテールやムードを取り入れつつ、どこかゆるくて力が抜けているところが「エヌ・ハリウッド」流だ。
BACKSTAGE
世界初の女性飛行士アメリア・イアハートと、彼女を支えた男たちへのオマージュを込めて展開されたという今シーズンの「N. ハリウッド」。ショーにはボーイッシュな女性モデルがひとりだけ登場した。クールな印象の彼女に、バックステージで単独インタビューを敢行した。
—名前を教えて。
Caprice(キャプリシ)。26歳よ。
—仕事は?
大学生。専攻は機械工。携帯電話を作る会社に就職したいと思ってる。
—モデルの経験は?
ないわ。今までにもスカウトされたことはあるけど、モデル業に興味がなくて、断ってきたの。でも今回はメンズブランドだって聞いて「面白そう!」って思ったの。
—世界初の女性飛行士アメリア・イアハートに選ばれた気持ちは?
アメリカでは教科書にのるくらい有名な女性。光栄だわ。しかも私の父はパイロットなの。偶然よね。
—じゃあお父さんは喜んだ?
実はまだ内緒にしてる。写真を見せて、驚かせてあげようと思って。
—「N.ハリウッド」の洋服を着てみてどう?
普段からボーイッシュな格好が多いから、違和感はなかった。むしろ体にフィットして心地よい。他の服も来てみたいと思ったわ。
—じゃあ普段はノーメイク?
そう。内緒だけど、メイクの仕方を知らないの(笑)今までに1〜2回しかしたことない。
—モデルをやってみて、この仕事に興味は持てた?
楽しかったけど、続けるつもりはないわ。今回が最初で最後になると思う。
BRAND:N.ハリウッド
MAKE-UP:原田忠(資生堂)
HAIR:KENSHIN
■コレクションレポートはこちら!
【NY速報】「N. ハリウッド」は世界初の女性飛行士アメリアを支えた男たちのストーリー
http://www.wwdjapan.com/fashion/2013/02/09/00002782.html