男女からモテる“媚びない”セクシーの作り方が上手い「ラグ&ボーン」。今シーズンは、英国トラッドと、古き良きアメリカの象徴パンアメリカ航空(通称“パンナム”)の制服に着想を得て、クリーンでスポーティに、そしてフェミニンに仕上げた。ユニフォームをアレンジするのは、メンズ出身のデザイナーが得意とするところだが、その完成度は一層高まり、充実した内容となっている。
ゴム引きツイードのノ—カラージャケットと、キルティング風ステッチを施した“適度にゆるい”レザーパンツからスタート。この“適度なゆるさ”は全体を通じて大切にされているキーワードで、“モテる”秘訣ともなっている。いかにも英国的なグレンチェックは、レトロな雰囲気のミニドレスとしたり、パープルに染めてオーバーサイズのメンズライクなロングジャケットに仕立ててマイクロミニスカートと合わせたり。ラバーをアクセントにした千鳥格子のビッグセーターはマイクロパンツと合わせてドレス感覚で着る。
後半はより“パンナム”度数がアップ。発色のよいサテンのミニドレスなど客室乗務員の制服からだけでなく、鮮やかなオレンジ色のメルトン素材のボンバージャケットなど、整備士などを連想するアイテムも多い。
キー素材は、ゴム引きツイード、ブラックレザー、メルトンなど。カラーは黒とグレー、ミネラルグリーンを基調に、鮮やかなオレンジとパープル、そして“パンナム”ブルーを首元や手首からちらりと覗かせる。ヘアカーフ使いのローファーも鮮やかな色使いが印象的だ。昨年から強化しているバッグもスウェードのパイロットバッグなど“パンナム”風。
【コレクションの全ルックはこちら】
BACKSTAGE
英国トラッドと、古き良きアメリカの象徴パンアメリカ航空(通称“パンナム”)の制服に着想を得た今シーズンの「ラグ&ボーン」。ヘアはたっぷりと前髪を取ったフェミニンな印象で、「低い分け目は、イーディ・セジウィックをイメージした」とグイド。しかしバックはポニーテールをツイストしたラフなおだんごで、スポーティな印象をプラス。ボーイッシュな中にフェミニンを取り混ぜることを得意とする「ラグ&ボーン」らしいスタイルだ。メイクは60年代風の跳ね上げアイラインにポイントを置き、「クールな印象でしょ?」とグッチ。目もとはブラウンのアイシャドウを軽くのせ、肌は整える程度でヘルシーなツヤ感を、チークはベイビーピンクを淡くぼかし、シンプルにフィニッシュ。
BRAND:ラグ&ボーン
MAKE-UP:グッチ・ウエストマン(レブロン グローバル・アーティスティックディレクター)
HAIR:グイド・パラウ