「マーク ジェイコブス」がサンプル到着の遅れを理由にショーの開催日を急きょ遅らせたため、「マーク BY マーク ジェイコブス」が繰り上げ日程でショーを行なった。
元気で可愛らしく若々しい「マーク BY マーク ジェイコブス」ガールが大人へと成長した、そんな印象を受ける。ガールというより、真っ赤なリップが似合うセクシーウーマン、といった様子だ。少しくすんだ赤やオレンジ、グリーン色のプリントは、マーク・ジェイコブスが愛する70年代レトロのムードを湛えるが、アイテム自体は細ベルトでウエストをマークするTシャツドレスや、プルオーバーにしてひざ下丈のオフィスレディ風スカートに合わせるなど、シンプルなスタイル。プリントのないシルクウールのサテンやシェアリングのコートはさらにシックで大人っぽい。
コートは、ウィメンズ、メンズともにオーバーサイズでさらりと羽織る。バッグは、1泊2日くらいはできそうな大きいスクエアのボストンで、多くのモデルが華奢な腕時計をつけている。
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BACKSTAGE
元気で自由な可愛らしい“マーク BY マーク ジェイコブス ガール”が大人になったら?そんな想像を見事に体現したのが今シーズンのルックだ。髪を巻いて、レッドリップをつけて、クラシックなレディを目指しても、でもどこか可愛らしさが残るのは、肌の質感がマッドではなくデューイー(みずみずしい)だったり、アイライナーを使わず抜け感を作ったりというテクニックの成せる技。
ヘアはコテで作ったカーリーヘアをわざとブラシでとかす。前髪はサイドパートでクラシックな印象だが、サイドの内側は逆毛でボリュームを出し、遊びを持たせることで、少しフラッパー(おてんば娘)な印象に仕立てたところが“マーク BY マーク ジェイコブス ガール”らしい。フェイスはディックが目もとのツヤを引き立たせるため、クリームアイシャドウの前にベースにリップトリートメントを引くテクニックを披露。肌は素肌っぽさを残すことで若々しい印象だが、リップにはリキッドリップのチェリーレッドとオレンジの2色ブレンドした、ジューシーなレッドを筆でたっぷりのせて、モデルのグラマラスな表情を引き出した。
BRAND:マーク BY マーク ジェイコブス
MAKE-UP:ディック・ページ(SHISEIDO アーティスティック・ディレクター)
HAIR:グイド・パラウ