そごう・西武は今春、上質な素材を採用したプライベート・ブランド(PB)「リミテッドエディション プラチナム(LIMITED EDITION PLATINUM)」をスタートする。20代でバブルを経験した50代以上をターゲットに、国内外のラグジュアリー・ブランドが採用する高級素材を使った日常着や雑貨を提案する。ウィメンズウエアで24型(内4型はユニセックス)、ウィメンズ雑貨8型、メンズ雑貨15型など全47型で、価格帯は婦人服が1万8000〜7万8000円、バッグが40万円〜、紳士雑貨13万円〜など。ユニセックスデザインの4型は「ヤストシ エズミ(YASUTOSHI EZUMI)」の江角泰俊デザイナーが担当した他、ウィメンズバッグには三原康裕「ミハラヤスヒロ(MIHARA YASUHIRO)」デザイナーの兄で、バッグデザイナーのミハラヒデアキ、メンズ雑貨には児玉勝之「エルイーディーバイツ(L.E.D.BITES)」デザイナーなど国内デザイナーを起用しているのも特徴だ。西武池袋本店や西武渋谷店、そごう横浜店、そごう千葉店の4店舗と、セブン&アイ・ホールディングスのEC「オムニ7」内のラグジュアリー・ブランドコーナー「イーキャステル(e.CASTEL)」で取り扱う予定だ。2017年に売上高3億円を計画する。
江角デザイナーが手掛けたウエアは、和歌山の素材メーカーであるエイガールズ(A-GIRL'S)の吊り編み機を使用したアラシャンカシミヤの裏毛パーカー(7万8000円)や、海島綿を島精機の無縫製ニット機「ホールガーメント」で編み上げたニットトップス(2万8000円)、ロングカーディガン(4万8000円)などをラインアップ。その他にも、岩手県の日本ホームスパンのツイードを使用したジャケット(4万8000円)や、 "世界一軽くて薄い生地"といわれる石川県の繊維メーカー、天池合繊の「天女の羽衣」を使用したスカーフなどもそろえる。
ウィメンズ雑貨では、ミハラヒデアキ・デザイナーがデザインしたラージクロコとナイルクロコを使ったレザーグッズを用意。「他社では200〜300万円の値段がするアイテムも、自社で企画・販売することによって40万円に価格を抑えている。お客さまへ驚きを届けたい」と小山育美・商品部婦人雑貨部バイヤー。メンズ雑貨では、パーツごとにレザーのパターンオーダーが可能だ。
吉田幸永・商品部自主商品部長は「他社との同質化から脱却するために7年前に『リミテッドエディション』をスタートした。これまではナショナルブランド(NB)よりも"低価格"であることを意識してきたが、昨今、価格よりクオリティーを求めるお客さまの声を多く聞く。今後はさらにハイグレードな海外の素材メーカーや工場との協業、専門店との取り組みも検討したい」と語った。