セーレンは2015-16年秋冬向けに、切り返しのパネルプリントを打ち出す。自社開発したインクジェット機を軸にしたアパレルのデジタル企画・生産システム「ビスコテックス」は、ポリエステルやコットン、ウールなどあらゆる素材に対応でき、デジタルCADと組み合わせられるため、柄合わせの難しい切り返しの部分もキレイに仕上げられるという。他には異なる編み地を1枚の生地にデザインできる無縫製ニット「プリモーディアル」、自動車の高級皮革シートの素材と技術を使ったバッグ、柄を微細な陰影テクニックで立体的に見せるインクジェットプリント「ポップアップス」なども提案する。
同社はここ数シーズンは、百貨店やセレクトショップのプライベートブランド(PB)との取り引きが拡大しているという。ビスコテックス・ファッション事業部の吉澤良平・企画開発部部長代行は、「今回から展示会を完全アポイント制に切り替えたが、J.フロントリテイリングの山本良一・社長を始め、多くの百貨店やセレクトショップの関係者もほか、ほぼすべての自動車メーカーのデザインチームも訪れた。当社ならではの新しいアイデアや技術を元に、顧客とともに話題性のあるヒットアイテムを生み出したい」と語った。