そごう・西武は7月8日、2015-16年秋冬の自主商品発表会を開催した。今季は、フランスをコンセプトにしたファッションとライフスタイルを提案。8月には、フランス製のプライベートブランド(PB)「リミテッド エディション プティシック」を発売する。商品をフランス国内の工場で生産した同社初の試みで、30代の女性をターゲットに、ブラウスやニット、スカート、パンツなど10型をラインアップする。ディレクターには、パリ在住で30代のフランス人女性デザイナーのエミリー・フォンテーヌを起用した。価格帯は、ニットが2万2000〜2万7000円、スカートが2万7000円、パンツとブラウスが2万5000円、カットソーが2万9000円、ドレスが4万6000円、コートが4万9000〜5万6000円と、これまで同社が販売してきた自主企画商品より価格帯を上げ、メード・イン・フランスのクオリティーを訴求する。取扱店舗は、西武池袋本店と渋谷店、そごう横浜店など。
一方、「リミテッド エディション」では9月、アール・デコ建築のモチーフを用いたウエアを発売する。アンリ・ラパンらが内装を手掛けた東京都庭園美術館本館(旧朝香宮邸)の窓装飾や通気口、エッチングガラスの柄をプリントしたニットやトップス、ドレスをそろえる。田山淳朗デザインの「リミテッド エディション BY アツロウタヤマ」や江角泰俊による「リリシスト」のほか、「レキップ」「オールドイングランド」などのNBとコラボレーションしたアイテムも販売する。
なお、同社のPB「リミテッド エディション」シリーズは、2009年にスタート。デザイナーとのコラボレーションや地域特性の商品開発を行い、昨年度過去最高の1000億円を売り上げた。今年度は、店頭とネットでのオムニチャネルにも注力し、売上高1200億円を目指す。
そごう・西武の商品部生産・管理部長の堤真理・取締役は、「お客様は、PBといっても廉価な商品ではなく、より質の良いものを求められている。セブン&アイ・ホールディングスが持つ自主企画のノウハウで、そごう・西武でもさらにPBに注力していきたい」と語る。
なお、そごう・西武の親会社のセブン&アイ・ホールディングスは今秋、新PB「セット プルミエ」を始動する。フランス語で「セブンプレミアム」を意味するこのラインはイトーヨーカドー、そごう・西武の両売り場で販売。第1弾では、デザイナーにジャンポール・ゴルチエを迎えた「ジャンポール ゴルチエ フォー セット プルミエ」を発売する。価格帯は3900〜2万9000円を予定する。