「ニコアンド トーキョー」が4月17日、俳優の井浦新をクリエイティブ・ディレクターに招き、「PLAY MORE!(もっと遊べ!)」をテーマに、原宿という都会のど真ん中に大自然が広がる売り場をお披露目した。"売り場を雑誌のように編集し、特集や連載を持つ"をコンセプトにする同店の特集企画の第4弾。彼がディレクターを務めるアウトドアテイストのカジュアルブランド「エルネスト クリエイティブ アクティビティー」や「キャントン」とのコラボアイテム、井浦の撮影した写真をプリントした「ニコアンド」とのコラボTシャツやキャンバスバッグなどに加え、独自の目線でセレクトした京都「永楽屋」の手ぬぐいや羽織の老舗「岡重(おかじゅう)」のアイテム、彼が選書した書籍を集めたコーナー「暁書店」、そして、アウトドアブランドとして存在感を増している「スノーピーク」のテントや雑貨など、こだわりの商品をそろえた。
さらに、空間には、東京駅丸の内駅舎のプロジェクションマッピングを皮切りに、最先端のテクノロジーとストーリー性を融合させた映像クリエイティブ集団として知られるクリエイティブチームのネイキッドによるデジタルアートを融合。店内は昼間でも暗く、2階に続く中央階段からは滝が流れ飛沫が美しく広がり、歩くとセンサーが反応し波紋が広がる小川へと続く。入口右手には白樺林に差す木漏れ日のような演出をはじめ、メイン売り場には、ダンデライオンに息を吹きかけると透明ボードに綿毛が飛び散るダンデラオインの仕掛けや、コラボTシャツを手に取ろうとすると花びらが舞い降りたり、テントは中からもまるで森の中でキャンプをしているかのような景色や光を映し出している。フィールドレコーディングによる自然音が流れ、井浦がチョイスしたウッディな香りが漂う店内はまさに五感を刺激するエンターテインメント空間であり、リアルとデジタルを融合した新しい取り組みだ。開催は5月31日まで。
17日夜に「ニコアンド トーキョー」の村上亮ストアディレクターと、村松とともにトークショーを行った井浦は、「今回の企画では遊びの効いた大人たちのためのプロダクトをそろえられたと思う。オンラインで何でも見ることができる時代だが、そこでは本物はわからない。実際にその場を訪れ、自分の目で見て、触れてみなければ分からないことがある。僕が高校生の頃にはネットなんかなかったけれども、渋谷や原宿を何度も歩き、店を訪ね、お気に入りの店の手作りマップを作ったりもしていた。"実際に行く"ことがいかに大切かを知って欲しい」と体験することやフィールドワークの大切さを力説。村松も「デジタルアートでは、テクノロジーだけでなく、リアルと融合させ、いかにシーンを作るかを大切にしている。ぜひ、体感して、ワクワクしてもらいたい」と述べた。また、村松は「井浦さんは手ぬぐいの並び方一つまでこだわり、朝4時を過ぎて明るくなるまで自ら設営を手掛けていたと」と、並々ならぬ思い入れを持ち、細部へのこだわりを発揮していたことを明かした。井浦は早速、「いつか『PLAY MORE!』の第2弾がしたい」と話し、村上ストアディレクターも笑顔で応えた。