ウミット・ベナンの退任に伴い、新クリエイティブ・ディレクターにガイア・トラサルディを指名した「トラサルディ」の2014年春夏メンズ・コレクションが開かれた。ガイアは、長女ベアトリーチェ、長男トマソとともに家族経営のブランドを支える3兄弟の一人。ここ数年で"ウミット"色に染まったイメージを白紙に戻したいという狙いもあったのだろう。新たな船出は、余計なイメージがつかないよう、慎重に慎重にそろりそろりと動き出したイメージ。ガイアのパーソナリティが現れるのは、次回のウィメンズ以降となりそうだ。
コレクションは、トレンドを多分に意識したリラックスシルエットが主流。ドロップショルダーのネオプリンTシャツ、ざっくり編んだコットンカシミヤのローゲージニットなどを絡ませた、レザーウエアのオンパレードだ。欧州ではたびたび、「まるでバターのよう(に柔らかい)」と評されるレザーを洗ったり、シワを寄せたり。加工しながら、旅する男性のワードローブ、たとえばバイクにまたがる時のつなぎやサファリジャケット、バミューダショーツなどに仕上げていく。
カラーは、淡いサンドやアイシーブルー、ダスティなグリーン、それにピュアホワイトなど、これまたボールドカラーが好きなウミット・ベナンのイメージから脱却したいようだ。
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