ここ数シーズンは、ムースやネオプレン(ウエットスーツなどに使用する素材)といったハリのある新素材を使用し、近未来的な要素を強めていた「エンポリオ アルマーニ」。今季もハイテク素材を使用したが、トガったコンテンポラリーの打ち出しはやや控えめ。前季に強調した、ストレッチを効かせたスーパースリムのパンツも影を潜め、リラックスしたアンコンのセットアップに立ち返った印象だ。
カラーパレットは、ネイビーやグレージュ。薄くて軽いナイロンのブルゾンや、シームレスに仕上げた一枚仕立てのチェスターコートといった軽快で着心地の良いアウターに、フェミニンな透け感のあるメッシュやガーゼ素材のカットソーを合わせる。縫い目だけでなく、ボタンまで隠して装飾をそぎ落としたミニマルなシャツもキーアイテムだ。
後半は、シルクを贅沢に使用した玉虫色の光沢が美しいブルーやグリーンのジャケットやパンツを披露。スポーツからミニマル、クラシックへと流れたコレクション構成は、ジョルジオ・アルマーニが描くコンテンポラリーの幅の広さを感じさせた。
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