会場は、床も壁も真っ白で統一された広い空間。ショーの始まる直前に、壁にロイヤルブルー、フューシャーピンクといった強い色が投影されてゆく。それはそのまま、服の色使いへとつながった。シルクシフォンやコットンのポルカドットレースといった繊細な生地を使ったオールホワイトの中に、刺繍やプリントでフォークロティックな花柄の装飾を施す。花柄は色鮮やかではあるが、黒を加えることで明るいだけじゃない、どこか影のある印象を見る者に与える。
「テーマは、南イタリアと南アフリカの出会い。女性にもっとエネルギーを持って欲しくて」とデザイナー。BGMに使われたフラメンコ・ギターの音色からは、国境を超えて踊り歩くジプシーの姿を連想させる。トレンドのクロップドトップに合わせるティアードスカートや、バイヤス仕立てのボディコンシャスな膝丈ドレス、リボンでレースアップしたフラットシューズなども情熱的なダンサーのワードローブのようだ。透け感のある薄い生地を何枚も重ねるレイヤードスタイルは、今シーズンのミラノのトレンドのひとつだ。
【アルベルタ フェレッティ 2014年春夏ミラノコレクション 全ルック】