ファッション

【パリコレ】「リック・オウエンス」はダンスパフォーマンスで会場をひとつに

 「リック・オウエンス(RICK OWENS)」は、背が高くスリムなモデルはひとりも起用しなかった。代わりに登場したのは、全部で40人のダンス・パフォーマーたち。フツウの背丈でどちらかと言えばふくよかな女性が、高い階段を一段ずつステップを踏んで降りてくる。右手で左の心臓を打ち、眉間に皺を寄せ、まるで戦闘前に自らを鼓舞する部族の戦士のようだ。

 黒、白、ベージュ、カーキ。4つの色の4グループのダンサーが着ているのは「リック・オウエンス」の2014年春夏コレクションだ。「リック・オウエンス」と言えば、ほっそりとしたシルエットが思い浮かぶが、彼女たちの体型はそうとは言い難い。しかも、パフォーマンスはとても激しく、腕や脚を高く振り上げ、身体を前後左右に揺らす。しかし、服はびくともしない。アシンメトリーなレザーのジップアップのブルゾンは脇下をジャージーで切り替えてあるため、見た目以上に動きやすそうだ。

 "そう言えば"元々機能性もある服であったことを思い出させてくれる。身体に巻きつけるように着るニットも、同様にダンスをしても形が崩れない。

 最後は、40人全員がつながり声をあげ、会場の雰囲気をひとつにした。パフォーマンスに目を奪われ服のディテールに目が行きにくいショーではあるが、「リック・オウエンス」はさまざまな体型の人が楽しめる、機能性も併せ持つ服であることが伝わってきた効果は大きい。

リック・オウエンス 2014年春夏パリコレクション 全ルック

2014年春夏パリコレクション 関連記事一覧

RICK OWENS x ファッションの記事

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

疾走するアシックス 5年間で売上高1.8倍の理由

「WWDJAPAN」11月4日号は、アシックスを特集します。2024年度の売上高はコロナ前の19年度と比べて約1.8倍の見通し。時価総額も2兆円を突破して、まさに疾走という言葉がぴったりの好業績です。売上高の8割以上を海外で稼ぐグローバル企業の同社は、主力であるランニングシューズに加えて、近年はファッションスニーカーの「オニツカタイガー」、“ゲルカヤノ14”が爆発的ヒットを記録したスポーツスタイル…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。