ファッション

【パリコレ】解体して作り出す「ヴィクター&ロルフ」のパンクな制服

 ピンク・フロイド(Pink Floyd)のCDアルバム「ザ・ウォール(The Wall)」のジャケットのようなタイルの壁をトロンプルイユで描いたランウェイや壁を用意した今季の「ヴィクター&ロルフ(Viktor&Rolf)」。そのアルバムに収録されている、閉塞的な学校教育への反発のメッセージが込められた楽曲「アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール(Another Brick in the Wall)」のカバーソングでショーは幕を開けた。

 ファーストルックは、片側だけのパイピングジャケットとプリーツスカートを組み合わせたようなワンショルダードレスに、膝丈のワイドショーツをコーディネート。今季は、ジャケットや白シャツ、プリーツスカート、ワッペン、ローファーといったスクールユニフォームをバラバラにして、再構築したスタイルを提案した。それにちなんで、カラーパレットは、白、黒、紺、グレーといったベーシックな色味。ただ、そこは「ヴィクター&ロルフ」。前だけ歪んで曲線になったプリーツや、スタッズと安全ピンで描くアーガイルやチェックの模様など、捻りのあるディテールで見せた。 
 
 安全ピンやスタッズの装飾やシューズに用いたラバーソールは、まさにパンクのイメージが浮かぶが、何よりも"制服"という型の決まった洋服を解体・再構築し新たなものを生み出すことが、既成概念に捕われない"パンク精神"そのものと言えるだろう。

ヴィクター&ロルフ 2014年春夏パリコレクション 全ルック

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