繊維商社の蝶理は2015-16年秋冬向けにレザーの植物染色を開発した。世界的に植物タンニンなめしは開発が進んでいるが、染めの植物染色は世界的にも珍しい。植物タンニンなめしで知られるタンナーの栃木レザーと共同で開発を進め、現在は染色堅牢度を最終試験段階までこぎつけた。東京・青山のスパイラルホールで開催中の展示会で発表した。展示会は明日11月27日まで。
蝶理は約10年前にナチュラルダイを専門に研究開発するベンチャー企業シオンテックと共同で、植物成分で染める染色シリーズ「ナチュラルダイ」をスタート。ポリエステルなどの化学繊維からコットンなどの天然繊維まで幅広く適用でき、現在は百貨店などで商品化されている。2015-16年秋冬向けには、ルームフレグランスや香水、石鹸なども開発し、「ナチュラルダイ」を軸にバッグからベルト、ニット、ダウンまで幅広いアイテムで提案する。2015-16年秋冬向けにはほかに、水濡れで生じる白化を防ぐシルクシリーズ「フィブレス」や耐久撥水加工のウール「ネオノックス」も開発している。