アディダスジャパンは1月12日、新ランニングシューズ「アディゼロ タクミ セン ブースト(adizero takumi sen boost)」の発売を記念した記者発表会と世界初となる先行試し履きランニングイベント「adizero takumi speed summit」を東京・調布市の味の素スタジアムで開催した。「アディゼロ タクミ セン ブースト」は、サブスリーランナー(フルマラソンを3時間以内で完走するランナー)向けモデル。2012年から"日本人を速くするために"をコンセプトに、女子マラソンの高橋尚子や野口みずきなど一流のマラソンランナーのシューズ製作を手掛けてきた職人、三村仁司と共同開発してきたシリーズ「アディゼロ タクミ」の新商品となる。衝撃吸収性と高反発性両立した新素材「エナジー ブースト」を、前足部から中足部にかけて初めて搭載。よりスピードを生み出す構造を実現した。さらに、これまでよりもフィット感とグリップ力を向上させた。新シューズについて三村は「ブーストをどの箇所に入れるかどうか判断するのに最も苦慮した。ソールの全てに使用すると高い反発力が得られるが、スピードランナーにとっては走りにくくなる。新シューズは現時点でベストの設計となっていると思う。ブーストは高い反発力にクッション性、耐久性を併せ持っており、EVAに取って変わる次世代素材。東京五輪に向けてさらに改良は重ねていく」と発表会で語った。
また、第2部の試し履き試走会には、第91回箱根駅伝で、新シューズを着用し初の総合優勝を果たした青山学院大学の駅伝メンバーが登場。事前に抽選に当選した一般ランナーとともに、ペースセッターとして1000mと5000mを走るイベントに参加。1km約3分ペースのトップレベル選手の速さを見せ、一般ランナーや報道陣からは箱根駅伝を制したそのスピードにどよめきが起こった。イベントの終盤では、5区の"山登り"で史上最速記録(参考)を叩き出した、三代目山の神こと神野大地選手も走行。神野選手が現れると、若い女性をはじめ多くのファンがトラックの周囲を囲み、より大きな声援が送られた。神野選手は新シューズについて「常にシューズは進化している。これは今までの靴と比較しても軽く、履いている感覚がないほどフィット感がある。実際に箱根駅伝の"山登り"でも大きな武器になった」と振り返り、「これからも『アディダス』のシューズとともに1年間しっかり練習して、(箱根駅伝、全日本大学駅伝、出雲駅伝からなる)大学駅伝三冠と、箱根駅伝連覇を狙っていきたい」と今後の抱負を語った。
「アディゼロ タクミ セン ブースト」は1月26日、全国のアディダス直営店や公式オンラインショップで発売。価格は1万6500円(税抜き)。
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