女優の板谷由夏が、今秋から自身のデニムブランド「シンメ(SINME)」をスタートしている。板谷と言えば、ドラマ「ファースト・クラス」(フジテレビ系)で劇中に登場する女性誌「ファースト・クラス」編集長役を務めるなど、数々のドラマや映画で活躍する一方、30〜40代女性のファッションアイコンとしても注目を集める女優だ。ブランドについて板谷は「『シンメ』とは"新芽"の意味。年齢を重ねると確かな自信や遊び心を覚える。だからこそ幾つになってもトライできるという意味でネーミングした」。立ち上げたきっかけについては、「そもそもファッションが好きなことも背景にあるが、女優という受け身の仕事に対して、能動的に何かを作りたいと考えていた。そのタイミングが今だった」と話す。
デビューシーズンはデニムパンツ1型とシャツ2型。価格帯はデニムパンツが2万2000円、シャツが1万8000円。自身がベーシックなアイテムを好むこともあり、パンツにはセルビッチのデニム地を使用。生地にはポリエステルを3%しか配合せず、現在のストレッチ・デニムパンツが主流のウィメンズデニムのトレンドとは一線を画した、より男性的で武骨なアイテムが特徴だ。一方で、デニム生地はライトオンスで女性が求めるはき心地の良さは押さえた。「自分のイメージに合わせるために、デニム生地も岡山県内の生産工場と直接やりとりして作った。スキニーのように分かりやすい女性っぽさは排除して"女性の脚のラインがどうすればキレイに見えるか"に注目してデザインした。ただ、まだ数多く生産できる背景が整っていないので、徐々にスタートしていけたら」と板谷。現在はECや「ドローイング ナンバーズ」など一部のセレクトショップでの取り扱いのみだが、今後実店舗での卸先拡大は模索していく予定だ。「展示会では女性誌の編集者やクリエイターなどに高い評価をしてもらったので、ブランド名の"新芽"のような存在として、焦らずにゆっくり育てていきたい」。