大丸松坂屋百貨店は、松坂屋名古屋店の北館をメンズ商品中心の品ぞろえに改装し、4月21日オープンする。昨年春から段階的に実施してきた第3期改装の総仕上げで、北館を中心とした8200平方メートルの改装に約17億円を投じた。本館などに分散していたメンズ商品を集結させ、男性客が買い回りしやすいようにする。
北館は改装を機に館名を「マツザカヤ ジェンタ」に改称する。ジェントルマン(紳士)とアダルト(大人)を掛け合わせた造語。1〜3階がメンズを中心にした大人のファッション、4階がゴルフウエア、5階がジュエリーとウォッチの構成になる。1階はメンズ・ウィメンズの複合フロアで、国内最大級の「モンクレール」メンズオンリーショップ、名古屋初の「フェンディ」メンズ・ウィメンズ複合ショップ、雑貨に特化した「ダンヒル」「エルメネジルド ゼニア」が入る。また紳士靴も「エドワードグリーン」「コルテ」「ジェイエムウエストン」など高級ブランドを中心に88ブランドを揃える。2階には名古屋初の「トムフォード」、日本1号店の「ベルスタッフ」、3階には東京以外では初の「三陽山長」が入る。
名古屋最大の商業地・栄に立地し、長年にわたって地域一番店に君臨してきた松坂屋名古屋店だが、2014年度にその座をジェイアール名古屋タカシマヤに明け渡した。タカシマヤは17年に大幅増床を控えており、今後も攻勢かける。松坂屋は第3期改装で計33億円を投じて売り場全体の3割の改装を実施。南館にはヨドバシカメラの大型店を入れるなど、従来型の百貨店の構成に執着せず、集客力を高める施策を取っている。