ファッション

【パリ速報】「ルイ・ヴィトン」、ほんのり青臭いウエスト・ミーツ・イースト

 旅をアイデンティティの中核とする「ルイ・ヴィトン」は今シーズン、広大なアメリカ大陸の西海岸から東海岸への冒険旅行をテーマにしたようだ。コレクションは、スタイリングで東海岸のプレッピーと西海岸のカジュアルをミックス。たとえば、東海岸風のグレーのセットアップには、トリコロールカラーのカジュアルなチェックシャツとアスコットタイのような形状にしたバンダナという、ともに西海岸マインドなアイテムを合わせる。スエードのブルゾンとグレーのパンツは、中南部と東海岸スタイルの融合だ。メランジュのサマーニットにスーツ地で作ったショートパンツというスタイリングも、西海岸と東海岸のドレスコードを1つに融合している。

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 さらにユニークなのは、アイテム1つ1つにも西海岸と東海岸テイストの双方を組み込んていること。たとえば東海岸風のチェック柄ステンカラーコートには、ライナーにレザーをあしらい中南部のムードをプラス。バンダナプリントの開襟シャツは、南部のカルチャーを西海岸カルチャーに由来するアイテムに加え、カルチャーミックスした商品の代表例だろう。インディゴブルーに染めGジャンを気取ったスエードのジャケット、クロコダイル製のベースボールブルゾンなど、本来なら別の素材で作るハズのアイテムを「ルイ・ヴィトン」らしくラグジュアリーなマテリアルで製作した商品もある

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 好感度をさらに高めるのは、全体を紳士的というよりはむしろ、青臭い青年像を描くようにまとめている点だ。例えばペナントのようなワッペンを取り付けたショート丈のモッズブルゾンなどを加えることで、若者は素直に「共感」し、中高年は懐かしむことでこれまた「共感」する男性像を生んでいる。「ルイ・ヴィトン」のようなメガブランドには、こうしてパーソナルな魅力を帯び、より大勢の「共感」を誘う姿勢が重要だ。

 

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