ファッション

【パリ速報】「ポール・スミス」、ハピネスにひとさじの毒をのせて

 「ポール・スミス」のパステルピンクのランウェイに登場したのは、サーモンピンクからフューシャピンクまで豊富な色味で見せる"ハッピー"なウエア。ほんのりと彩るシャーベットカラーの柔らかな素材で仕立てたスーツは、シルエットもリラックスしたゆとりを持たせた。

 しかしよく見ると、シャツの襟は鋭くとがって長く、スーツには不規則に色の切り返しをのせている。スイングトップ風のプルオーバーやジャケットの後身頃などにはファスナーを走らせ、メタリックな抑揚をプラス。ベーシックで心地良さを感じるウエアにさりげないギミックを加え、単純なハピネスなだけでは終わらない奥行きを持たせた。

 多くのブランドがハッピーをボタニカル柄で表現している中で、同ブランドが選んだモチーフはキノコ。しかも、紫や青が混ざった毒っ気を感じさせる色味で表現している。スウェットに大きなキノコをのせたり、シャツに細かくちりばめたり、ブルゾンに立体的なグラフィック模様をジャカードで配したりと、豊富なラインアップだ。

 難易度が高い甘いピンクのカラーパレットに、これらの毒が混じることで、ぐっとリアルな着こなしに。フィナーレでは、デザイナーのポール・スミスがモデルたちとともに登場し、笑顔でランウェイを一周。「ポール・スミス」流のハピネスを印象付けるショーとなった。

【コレクションの全ルックはコチラ

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。