2007年12月に米国でスタートし、人気ブランドの商品や刺激的なサービスがベストプライスで買える"フラッシュ(期間限定)セール"という画期的なサービスを毎日提供することで、瞬く間に売り上げを伸ばした会員制オンライン・ショッピング・サイトがギルトだ。09年3月に日本でも事業を開始。6月1日付でギルト・ジャパン代表取締役兼最高経営責任者(CEO)に就任したジョアンナ M.ドゥービンに、現状と今後の施策を聞いた。
「優秀な人材の才能を引き出しながら最も革新的かつ便利なサイトを作りたい」
WWD:フラッシュセールサイトの先駆者ではあるが、競合も増えてきている。ギルトの強みは何か?
ドゥービンCEO:現在、ギルト・ジャパンは150万人の会員を抱え、約3000ブランドの商品を扱い、今年度は2ケタ強増で成長しています。強みはエクスクルーシブなブランドを多く抱えており、バイヤーが商品を厳選しているところです。また、商品の画像のクオリティと、見やすく美しい編集の仕方は、ギルトならではのスタイルだと考えています。撮影は自社で行なっており、システムやオペレーションも優れた自社のテクニカルチームが行なっています。さらに、さまざまなキュレーターを迎えた特設セールも魅力です。
WWD:好調なカテゴリーは?
ドゥービンCEO:ウィメンズはギルトにとって一番大きなビジネスで伸びていますが、メンズと昨年スタートしたホームが好調です。メンズはこの1年半ほどでブランド数を随分増やすことができました。ホームではキッチン用品が好調。電化製品は男性の購入も少なくないです。
WWD:現在の会員の男女比率は?
ドゥービンCEO:7割が女性で30代がメインです。
WWD:新CEOとしての目標は?
ドゥービンCEO:まず、売上高を上げること。そして、ポジティブでクリエイティブなより良い企業カルチャーの育成を続けていきたいです。社員が楽しくハッピーに働ける環境を作ることは大事だと思います。そして、人材の育成。それぞれの才能を伸ばしていきたいです。
WWD:会員数の目標は?
ドゥービンCEO:来年の7月には200万人を目指しています。
WWD:そのための施策は?
ドゥービンCEO:いくつかありますが、ブランド認知をより広げ、スピード感を感じてもらうことが重要だと考えています。その一方で、現状は会員数の増加よりも、アクティブ会員の伸び率のほうが高まっています。良い商品を、良い見せ方で、良いサービスとともに販売することを心掛けている結果だと考えています。
WWD:優良会員に向けた特典などは設けているか?
ドゥービンCEO:まさに今準備しているところです。6ヵ月後には話せると思います。興奮するようなサービスになる予定です。
WWD:10年12月にスタートした体験型サービスのフラッシュセール、ギルト・シティへの反響はどうか?
ドゥービンCEO:高級レストランやスパから、整体、青果まで幅広いラインアップを用意しており、非常に好評です。今のところ東京のみですが、主要都市へと広げていきたいです。
■ギルト・ジャパン
URL:https://www.gilt.jp/