大通り沿いに経つ建物を抜けると、緑が溢れる静かな石畳の裏庭があり、質素な木の椅子が並べられている。鳥のさえずりが聞こえる中、リラックスした雰囲気の中でショーが開かれた。
朝の爽やかな空気が似合う、白いコットンシャツにチノ素材のフレアスカート。何てことのない素材や、カジュアルなアイテムが「クリストフ ルメール(Christophe Lemaire)」の手にかかると、ラグジュアリーな存在に変わる。色も、カーキ、白、ネイビーのベーシックで、デイリーウエアに適したものばかりだ。
桃色のサテンのワイドパンツにメンズライクなシンプルなシャツや、カラフルなリーフ柄を織り込んだ、コットンボイルのワンピース。一枚でさらりと着る極上コットンのタンクドレスや、ドレス感覚で着る後ろボタンのロングカーディガンなど。テーラードをアレンジしたジャケットのバリエーションが豊富で、ひとつボタンのオーバーサイズのジャケットはショートパンツに合わせてカジュアルに着こなす。装飾はほぼゼロで、代わりに、大きなポケットや太いステッチなどがアクセントになっている。