ファッション

【東コレ】「クリスチャン ダダ」が暴走族に込めた”不完全な美”

 黒いシャツとショーツでスタートしたショーは、徐々に不良カルチャーに浸食されていく。菊の紋章を腕に入れた特攻服や、ドラゴンのゴールド刺繍を縫い込んだパンツなど、暴走族やヤンキーを想起させるウエアが並んだ。さらしを模したのだろうか、布を腹に巻くようなインナーもある。テーマは「DEFECTIVE(不完全な美)」。若さゆえの不完全なマインドを、モードなコレクションで表現している。一方、素材はラグジュアリー感があった。スカジャンや法被(はっぴ)のようなアウターを始め、タック使いでボンタンのようなパンツも、不良のモチーフとは対照的に品の良い光沢を放っている。基本となるモノトーンの配色にゴールドを差し込んだ提案は、不良カルチャーを代表するカラーリング。いささか食傷気味の"サブカルチャー""クールジャパン"といった範疇では語れない独特のウエアが特徴だ。一見、奇をてらったテーマにも思うが、リアル感のあるブルゾンやトレンチコートも発表し、メンズの品番数が増えている。

 フィナーレには、シークレットゲストとしてハードロックバンド「KISS」のメンバーが登場。ギターのポール・スタンレーが、東京でのファッションショーに出演を希望し、同ブランドに白羽の矢が立った。KISSは、世界で唯一認めているアーティストがレディー・ガガということで、ガガに衣装提供している同ブランドのショーへ出ることに。ポール・スタンレーは、ゴールドの特攻服を着てランウェイに現れた。

2014年春夏 東コレ 関連記事一覧

【関連記事】
「クリスチャン ダダ」が原宿に旗艦店
「DHL デザイナーアワード」に、森川マサノリ「クリスチャン ダダ」デザイナー

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。