オンワードホールディングスは、オンワード樫山のリユース商品をチャリティー価格で販売し、その収益を環境・社会貢献活動に充てるための直営店「オンワード・リユースパーク」を東京・吉祥寺に28日開いた。JR吉祥寺駅近くの好立地に3フロア380�uの売り場を構える。消費者から回収した「23区」「組曲」「自由区」「Jプレス」「ICB」などの古着の中から状態の良い服を選別し、洗濯した上でリユース商品として販売する。婦人服を中心に約4000点を揃える。大手アパレルが自社製品のリユース商品を店舗で販売することは珍しいが、「収益目的ではなくCSRの一環として当社の取り組みをお客さまに知ってもらうための情報発信の拠点」(同社広報)と位置付ける。
同社は衣料品の循環システムの構築を目指した「オンワード・グリーン・キャンペーン」を2009年から開始し、春と秋の年2回、百貨店で同社製品の古着を消費者から回収してきた。これまで約22万人の消費者から約120万点の古着を集めた。そのうち3分の2は毛布などにリサイクルされ世界の被災地や難民キャンプに送られた。あとの3分の1がリユース商品の対象になった。リユース商品はブランド別、服種別、カラー別に区分され、直営店の店頭に並べられる。店内のハンガー、椅子、レジカウンター、文房具などは同社が保全活動している高知市の森林の間伐材が使われている。リユース商品を購入した人には回収衣料から作ったリサイクル軍手をもれなくプレゼントする