スタンフォード大卒の現職トレーダー、ラジーフ・サハニはメンズブランド「サハニ(SAWHNEY)」を2014-15年秋冬からスタートした。ファーストコレクションはアンビエントなプリントや鋭角的なパターンのテーラードなど、コンテンポラリーで都会的なデザインが特徴だ。
インド系アメリカ人のサハニは、スタンフォード大でコンピューターサイエンスを学んだ後、リーマン・ブラザーズやゴールドマンサックスを経て、現在は外資系証券会社の現職トレーダー。9年前に来日し、トレーダーの仕事を続けながらバンタンデザイン研究所に通い、2012年に卒業した。デザインにはインド系アメリカ人でありながら、日本に住み、高いビジネスキャリアを持つサハニ自身のアイデンティティが投影されている。「スタンフォード大の同級生にはグーグルマップの開発者もいたし、トレーダーになったらお金はすごく稼いでいたけど、みんなファッションには興味が無く、話が合わなかった(笑)。東京に来て、モードもストリートも国籍もミックスされたファッションが面白くて、どんどん自分で服を作りたくなった。服を作るのも、最初は中国でと思ったけど、工場を回ってみると、日本のモノ作りのレベルが断然高かったので、ほとんどを日本製にした。ファーストコレクションなので、まだまだな部分も多いけど、もっとクオリティを上げ、いずれは東京やアジア、NYなど世界中の都市生活者に着て欲しい」。
【ラジーフ・サハニ】
1982年生まれ、ロサンゼルス出身。2005年スタンフォード大学コンピューターサイエンス学科卒業。2012年バンタンデザイン研究所 東京ストリートファッションコース卒業、2013年「SAWHNEY」設立。本業は大学卒業後、リーマン・ブラザーズ、ゴールドマン・サックスを経て、現在は外資系証券会社の為替トレーダー。