「アンリアレイジ(ANREALAGE)」の森永邦彦デザイナーは、ネットや携帯電話から自分を切り離し、リアルな生活にフォーカスするプロジェクトを進めている。こうした"情報の波"から身を守る世界初のウエア「FOCUS: Life Gear(フォーカス・ライフ・ギア)」を制作し、3月末の「トロント・ファッション・ウィーク」期間中にポップアップギャラリーで訴求した。計12型のウエアをデザインし、日本での販売も視野に入れているという。同ウエアは、クリエイティブラボPARTYとAID-DCC Inc.と制作したもので、トライデントガムのキャンペーンとして始動したプロジェクトだ。ガムを噛むことで集中力を高めるように"FOCUSの服を着ることで過剰な情報から身を守り、本当に大切なものに意識を向ける"という考え方が反映されている。
素材は、電磁波を遮断するセーレンのファブリックを使用。従来は資材や工業用のファブリックだったが、ファッション系に採用されるのは初めて。レーザーカットや熱で圧着するシームレス縫製といった手法を使い、ジャケットやスカート、コートに仕上げた。ポケットはシースルーの遮断材になっており、携帯電話を入れると電波を遮断。さらに、インターネットや電話の通信をブロックする機能を備えている。
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