クリスチャン・ルブタンは、東京都美術館と京都市美術館で開催されるバルテュス展のためにサンダルをデザインした。この展覧会は、最大規模かつ没後初の大回顧展で、ポンピドゥー・センターやメトロポリタン美術館などのコレクションだけでなく、公開されることが少ない個人蔵の作品も含み、国内ではほとんど見ることが出来ない作品が並ぶ。少女を描いた代表作を含む40点以上の油彩画に加え、素画や愛用品など100点を超える作品を紹介する。期間は、東京都美術館が4月19日〜6月22日、京都市美術館は7月5日〜9月7日まで。
バルテュス(バルタザール・クロソフスキー・ド・ローラ)は、1908年パリ生まれの画家。流派に属することなく、独特な具象絵画の世界を築いた。時が止まったように静謐な風景画や、バルテュスが「この上なく完璧な美の象徴である」と考える少女のいる室内画など、どこか神秘的で緊張感がある作風が特徴。
このサンダルは、バルテュス夫人である節子・クロソフスキー・ド・ローラ氏が、親交の深いルブタンに彼女が生前バルテュスに贈ったスリッパを再現できないかと相談したことがきっかけで生まれた。ルブタンは、バルテュスについて「この長きに渡り、楽しく、偉大な画家でもある彼と良き友人であったことがどれだけ特別なことかと思い知らされる。私にとってバルテュスは計り知れないほどの審美家だった。彼のそれは並はずれていて、とても希少だと家津市、何よりも彼のことを考える寂しく感じる」と語る。
今回サンダル"Rossiniere"は20足限定で製作された。名前はバルテュスが晩年過ごしたスイス・ロシニエールに由来している。価格は28万6200円(税込)。サイズは、36、37、38の3サイズ。展覧会期間中の各美術館のバルテュス展ショップで限定販売する。