2014-15年秋冬シーズンにおける東京ファッション・ウィークの主要イベント「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク 東京」(以上、MBFWT)に、海外から過去最多となる8ブランドが参加した。中でも、WWD JAPAN.COMでは主要5ブランドに着目。タイの「スレトシス」、インドネシアの「ヌール ザーラ」「メジャー マイナー」など、クリエイションで存在感を見せつけたアジア勢や、英国の「アフリカン アペイロン」といったブランドの実力を検証した。
【MAJOR MINOR】メジャー マイナー
「メジャー マイナー」は、インドネシアを代表するコンテンポラリーブランドで、ドレスを中心にコレクションを提案した。デザイナーのアリ・セプトラ、サリ・セプトラが2011年に展開をスタートさせている。ウエアは、ほぼインドネシアで生産しており、縫製のクオリティも高い。両者は、「メジャー マイナー」以外にも同国でブランド展開を成功させている。いわば、「メジャー マイナー」は、アジア輸出に向けた戦略ブランドという位置づけだ。日本でのビジネス経験はないが、「早く日本の代理店と契約したい」(アリ・セプトラ=デザイナー)というように、積極的な姿勢でコレクションに臨んでいる。
【NUR ZAHRA】ヌール ザーラ
厳格なイスラムのスタイリングから影響を受けたインドネシアのブランド。すべてのルックで髪や肌を覆った"ヒジャーブ"を身に付け、手首、足首までを隠すウエアを打ち出した。イスラム教徒が大多数を占める同国でこうしたウエアの需要は高く、東京でショーを行なったのも、イスラム教徒が多いアジア、中東に向けてアピールする狙いがあった。日本での需要は未知数だが、日本の絞り染めを使った生地もあることから、マーケットとの親和性も感じられる。伝統的なスタイルを軽くモダンにした点も好感。