2014-15年秋冬シーズンにおける東京ファッション・ウィークの主要イベント「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク 東京」(以上、MBFWT)に、海外から過去最多となる8ブランドが参加した。中でも、WWD JAPAN.COMでは主要5ブランドに着目。タイの「スレトシス」、インドネシアの「ヌール ザーラ」「メジャー マイナー」など、クリエイションで存在感を見せつけたアジア勢や、英国の「アフリカン アペイロン」といったブランドの実力を検証した。
【FLEAMADONNA】フリーマドンナ
急速に知名度をアップさせている韓国のブランドで、日本にも取引先がある。欧州にも販路を広げつつあり、価格は日本のコレクションブランドと比較し、15%ほど抑えている。素材調達や生産は韓国で行なっており、商品供給もスピーディだという。デザイナーのジェイ・キムは「東京でショーを行ない、知名度や販路が広がっている。これからも東京でアピールしたい」と語る。現時点で、東京ブランドの強力なライバルといえる。ガーリーなプリントドレスやカジュアルなアウターなど、強みを持つアイテムも幅広い。アクセサリーなど、服飾雑貨を含めた編集能力も高い。
アジア勢のクリエイションが向上し、想像以上にファッション感度を上げている。韓国の「フリーマドンナ」、タイの「スレトシス」はその代表格だ。東京のブランドと比較し、価格面で優位性があるほか、サイズ感も日本人と合致する。アジアのデザイナーは、やや装飾的なディテールを好むものの、シンプルなドレスにまとめた「メジャー マイナー」というブランドもある。傾向を見る限り、ASEAN諸国が東京のファッション・ウィークに注目しているようだが、さらに今後は中国、韓国、台湾といった東アジアのデザイナーが東京でショーを行なうことも考えられる。