KADOKAWAは、ブランド初の公認映画「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」を9月6日から全国ロードショーする。これまでのイヴ・サンローランにまつわる映画と異なるのは、公私ともにサンローランのパートナーだったピエール・ベルジェが全面協力し、イヴ・サンローラン財団所有のアーカイブ衣装を使用した本格伝記映画ということだ。
物語はイヴ・サンローランが「ディオール(DIOR)」のアトリエで働いていた時代から始まる。ベルジェら関係者の協力があって、ブランド「イヴ・サンローラン」の誕生秘話や、スーパーモデルとの関係性、「モンドリアン・ルック」「スモーキング」などのスタイルがどういった背景で誕生したかが忠実に描かれている。また、アトリエでのトワルチェック、自宅でのデザイン出しなど、ファッションデザイナーの仕事ぶりも収録。オートクチュールからプレタポルテ、サロン形式からランウェイ形式のファッションショーというように、ファッションの歴史の変化も垣間見ることができる。そして、イヴ・サンローランのデザイナーとしての一面だけでなく、一人の人間の葛藤を描き出している。
注目のサンローラン役は、国立劇団コメディ・フランセーズ在籍のピエール・ニネ。若い頃のサンローランを彷彿とさせるルックスだけでなく、歩き方や首の角度などの繊細な仕草までを表現した。その他、ギョーム・ガリエンヌ、シャルロット・ルボン、ローラ・スメット、マリー・ドビルパンらが出演している。
本作は、今年1月にフランスで先行公開すると、アカデミー賞で賑わせた「ゼロ・グラビティ」「あなたを抱きしめるまで」を抜いて初登場1位を獲得したほか、ベルリン国際映画祭でパノラマ部門 オープニング作品にもなった。