和光は18日まで、仏リモージュ市近郊で作られる伝統磁器の小箱を集めた「リモージュボックスの世界展Home of Limoges Boxes」を銀座の本館6階和光ホールで開催中だ。
18世紀のロココ時代の貴婦人たちの間で人気が高まり、長く技術が受け継がれてきたリモージュボックス。今回はリモージュ市、リモージュ商工会議所の協力により、世界最大規模となる約3000点を披露。「ハローキティ」40周年を記念した特別制作ボックスも先行販売されている。「キティちゃんパリを行く」(3万6720円)では、高さ10センチほどの小箱には花柄に彩られたエッフェル塔を背にしたキティちゃんが象られ、箱の中からはキティちゃんが描いた絵葉書が出てくるという趣向。
また、フランス絵画を思わせるハート形ボックスにキティちゃんと扇子が入った「キティ侯爵夫人(マダムキティ)」(3万4560円)も人気だ。また、和光の時計台を象った特別アイテムも用意する。会期中は「絵付けの魔術師」と呼ばれるパトリック・オドヴァール氏による絵付けの実演や、購入ボックスへの名入れ・メッセージ入れも承る(11:00〜13:00、15:00〜19:00を予定)。
9日に行なったオープニングセレモニーで、安達辰彦・和光社長は「和光ではフランスブランドを長く扱い、リモージュボックスもたくさんの方々に愛顧されている。3年前、並木館で2000点を集めて展示した際は、震災直後にも関わらずたくさんの方々に訪れていただき、成功裏に終わった。今回は前回に勝る3000点を集め、貴重なコレクションも多く展示する」と説明。和光は年間25〜26回ほど文化展・工芸展・絵画展・陶芸展など行なっているが、今回のリモージュボックスのような大型企画展は年に2〜3回ほど。「手間暇も時間もお金もかかるが、ものを見る目を養ったレベルの高いお客さまたちに、本物・本質・歴史といったものを、より色濃くお伝えし提案していくことが、我々専門店としての役割だと思って取り組んでいる。販売も自社で行なっており、スタッフたちの知識やこだわり、情熱は並々ならぬものがある。気合の入り方も違う。ぜひ、今後もこういった企画を継続し実現していきたい」と意気込みを語った。