オリヴィエ・ティスケンスが、「セオリー(THEORY)」を去ることが明らかになった。ベルギー生まれのティスケンスは2010年、カプセル・コレクションの形で「ティスケンス セオリー(THEYSKENS' THEORY)」を発表。11-12年秋冬シーズンから、ニューヨーク・ファッション・ウィークでランウェイ形式で発表していた。しかし、今年2月には「ティスケンス セオリー」を止め、「セオリー」としてランウェイを開催していた。
ティスケンスは2015年プレ・スプリング・コレクションを最後にブランドから離れる。今後は、別のデザイン・プロジェクトを手掛けるようだ。セオリーの最高経営責任者(CEO)のアンドリュー・ローゼンは、「オリヴィエの比類なき貢献に感謝している。次に何をしてくれるのか楽しみだ」とコメントした。 ティスケンスは、「素晴らしい機会に恵まれた。ローゼンCEOの知識には助けられた。この3年間は、関係を深めながらコレクションを手掛けることができた」と話した。
「セオリー」よりラグジュアリーな生地を用いてきた「ティスケンス セオリー」は、既存顧客にはファッション性が高すぎるとの声もあった。また、ティスケンス自身に一度に何着もの洋服を販売するコンテンポラリー・ブランドでの経験が少なかったことから、生産面での苦労も多かったようだ。このため、「ティスケンス セオリー」は、「セオリー」の知名度を高めることには貢献したが、実際の売り上げは決して大きくなかったと言われている。