「エルメス」の特別展覧会"レザーと「エルメス(HERMES)」の絆"が2日、東京国立博物館・表慶館で開幕する。1日にはメディア向け内覧会が開かれた。上海、ローマ、ロンドン、マドリード、台北、香港を経て東京で開催される同展は、「エルメス」のレザーの世界の全貌がわかるスペクタクルな内容で、アート展としても見ごたえがある。
表慶館は、1900年に当時の皇太子(後の大正天皇)のご成婚を記念して計画され、1909に開館した日本ではじめての本格的な美術館。赴きある洋館の12室を使用し、各部屋で「エルメス」のレザーの世界のさまざまな角度から紹介している。
たとえば、入館してすぐの第1の部屋では「エルメス」の"革の保管庫"から運んできた、レザーの現物が大量に展示してあり、来館者は実際に触れることができる。続く第2の部屋ではパリから来日した「エルメス」の職人が仕事する姿を間近で見ることができる。
実際に100年以上も使いこまれた「エルメス」のバッグの数々に加え、"夢をかたちに"と題した部屋では、特別オーダーのアイテムがずらり。リンゴ持ち運び用のバッグや、ペガサスの羽根がついた馬の鞍、楽器を持ち運ぶためのバッグなどユニークデザインが多く、バッグの所有者の夢と「エルメス」の技術が見てとれる。
"ケリー"と"バーキン"は特別の部屋が設けられ1000以上のバリエーションの中から代表的なデザインを展示。また、日本展の特別内容として「盆栽」コレクションを用意。これは、「エルメス」と日本をつな共通の価値観である"伝統への経緯、技術の伝承、精緻で忍耐を要する職人の手仕事、ディテールへの配慮"などを表現したもので、"ケリー""バーキン"など8ラインの手のひらサイズのバッグを制作・展示している。
同展は12月23日までで、観覧は無料。引換券をダウンロードの上、東京国立博物館正門の専用窓口で携帯・スマートフォン画面を提示すると入場することができる。