パリの国際的なファッション素材の見本市「プルミエール・ヴィジョン」が10日から開幕した。ファブリックを軸に糸、プリント図案、服飾資材、皮革素材、縫製業者の6つの見本市で構成され、50カ国から1793社が出展する。運営するプルミエール・ヴィジョンSA社によると、世界110カ国から約6万人が訪れるという。会期は12日まで。会場の概要をレポートする。
1.会場
会場はパリ中心市街から、RERという日本で言えばJRのような電車で約30分ほどの場所。シャルル・ド・ゴール国際空港駅の隣にあるParc de Expositon駅にあり、東京ビッグサイト並みの不便さ。RERはよくストで電車が止まったり、本数が間引きされたりしている。会場のノール見本市会場は、メゾン・エ・オブジェなどの、大型の見本市などにも使われている。会場は1〜7ホールまであるが、プルミエール・ヴィジョンで使用するのは4〜6ホール。最近は会場全体にWI−FIが飛んでいて、かなり便利になっている。
プルミエール・ヴィジョンはテキスタイルを中心に、糸、プリント図柄、リボンなどの服飾資材、皮革素材、ガーメント業者といった6つの見本市で構成。約10万平方メートルと、大型のショッピングセンター並みの会場に、50カ国から1793社が出展している。前回までそれぞれの見本市にプリント図案=インディゴ、服飾資材=モーダモンなどの名前がついていたが、今回から全てを「プルミエール・ヴィジョン」という名前に統一。その下にテキスタイルは「プルミエール・ヴィジョン ファブリック」、服飾資材は「プルミエール・ヴィジョン アクセサリーズ」など、取り扱う商材ごとにサブカテゴリーがつくようになった。運営会社のプルミエール・ヴィジョンSA社によれば、110カ国から約6万人が訪れる。6万人というと、約8万5000人が訪れるメゾン・エ・オブジェなどに比べるとやや小規模だが、ファッション素材に特化していること、110カ国(ちなみに全世界の国の数は約200カ国)という来場者の地域を考えると、かなり影響力のある見本市といえる。