アディダスは、2020年までの経営戦略を発表した。今回特に重点的に語られたのは、商品の生産スピードの向上についてだ。生産に関して、「速さに重点を置き、世界初の"ファストスポーツカンパニー"を目指す」とハーバート・ハイナー同社CEO。生産拠点をアジアからヨーロッパに戻し、製造や納品にかかる時間を短縮するほか、トレンドや売れ行きに合わせ、期中の生産を増やすと話す。将来的には、同社の店舗と生産部門を直接つなぎ、来店客がカスタムオーダーしたスニーカーを15分以内で作ることも可能にする計画だ。また、デジタル化を強力に推し進めるとし、eコマースでの売り上げ目標を現在の4倍に設定した。
アーティストとのコラボは好調で、今後も継続する。カニエ・ウエストとコラボし、2015-16年秋冬のニューヨーク・ファッション・ウイークでファーストコレクションを発表した「カニエ・ウエスト×アディダス オリジナルス イージー シーズン1」については、カニエ自身が「これまでコラボしてきたブランドは、自分の名前を使いたがるだけだったが、アディダスとのコラボでは、自分の創造性を存分に生かせている」と語り、ハイナーCEOも手応えを感じているという。同社の2014年度決算は増収減益で、「アディダス」が過去最高の売り上げを達成した。
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