パリ郊外アニエールの、かつて「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」家の邸宅にギャラリーがオープンした。パリ・オートクチュール初日の5日、オープンを記念した特別がお披露目された。
「ルイ・ヴィトン」は創業から15年後の1859年、需要の拡大に合わせてアトリエをパリ市内から郊外のアニエールに移した。以降この場所は、ルイ・ヴィトン一族が住まい、隣接するアトリエでは、今もメード・トゥ・オーダー製品などが職人の手によって作られている。
展覧会は一軒家を丸々使用したもので、モノグラムカバー付きのスマートフォンを片手に「ルイ・ヴィトン」のルーツや職人技に触れる体験型。一般には非公開。スマートフォンをかざすと、部屋の中に創業当時の画像が浮かび上がったり、現物と同時に関連動画を見ることができたりと、趣向が凝らされている。マーク・ジェイコブスやニコラ・ジェスキエールといった歴代のアーティスティック・ディレクターや草間彌生などアーティストとの関係性をひもとくコーナーもある。昭和天皇が訪仏した際に特別に作られた日本をテーマにしたウインドウディスプレーの再現など資料性の高い展示も披露された。カクテルパーティは、モノグラムのモチーフとなったアイリスの花が咲く庭で開かれた。