ファッション

パリ同時多発テロ 相次ぐ臨時休業、ファッション界にも激震

 11月13日夜から14日朝にかけてパリで同時多発テロが発生し、現時点で120人以上の死者、多数の負傷者が出ている。サッカースタジアムやコンサートホールなど、合計6カ所で爆発や銃撃が発生し、普段だったら観光客や地元住民、買い物客で賑わうはずの休日も、警察や自衛隊が道を埋め尽くす結果となった。フランソワ・オランド(Francois Hollande)=フランス大統領は金曜夜に非常事態と、国民に3日間の服喪を宣言した。

 同事件を受け、パリに店舗を構えるデパートやブランドの臨時休業が相次いだ。老舗百貨店ギャラリー・ラファイエット(GALERIES LAFAYETTE)や市内にあるプランタン(PRINTEMPS)4店舗は開店後数時間で臨時休業を決定。ギャラリー・ラファイエットは声明の中で、当初はテロに立ち向かうため、市内数店舗は休業するつもりではなかったが、客にベストなサービスが提供できないことで休業を決めたという。なお、ギャラリー ラファイエットは月曜は営業予定だ。パリの百貨店は1月のテロ以降、厳重な警戒態勢を強化している。

 「フェンディ(FENDI)」「ジバンシィ バイ リカルド ティッシ(GIVENCHY BY RICCARDO TISCI)」「セフォラ(SEPHORA)」「ブルガリ(BVLGARI)」「ル・ボン・マルシェ(LE BON MARCHE)」など、LVMH モエ ヘネッシー・ルイ ヴィトン傘下のブランドやショップも全て休業中。また、昨年オープンした美術館「フォンダシオン ルイ・ヴィトン(FONDATION LOUIS VUITTON)」も臨時休業している。ケリング傘下の「グッチ(GUCCI)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」「ボッテガ・ ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」といったブランドの店舗も同じく営業していない。同社スポークスマンは「弊社従業員の安全の確保のため、パリ内の全店舗における今週末の休業を決定した」と語った。

 また、ツイッターやインスタグラム、フェイスブックを始めとするSNS上では多くのブランドやファッション業界人が#prayforparisとタグをつけた投稿をした。

 ファッション業界ではパリにある「イザベル マラン(ISABEL MARANT)」のオフィスで受付をしていた女性の死亡が報じられた。ソフィー・デュリュフレ(Sophie Duroufle )=イザベル マラン最高経営責任者は「イザベルと我々のチームは非常にショックを受けている。家族と被災された全ての方のご冥福をお祈りします」と語った。

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