ファッション

仏「マイスエリ」デザイナーが語る時代に合ったアイテム提案の秘訣 

 「マイスエリ(MYSUELLY.)」は、フランス発の服飾雑貨ブランドだ。同ブランドを手掛けるのはジェラルディンヌ・コーエンとアデライド・サルヴィというスタイリストやアタッシェ・ド・プレスとしてファッション業界でキャリアを積んだ2人の女性。2009年にバッグからスタートし、現在はシューズや帽子、メンズにまでラインアップを拡大。品質やスタイルにこだわりながらも、6万?10万円台中心という価格帯を貫いている。「市場のニーズや時代の流れを察知するには、デザインだけでなく、生産からマーケティングやPRまでを理解していることが重要」とコーエン。2人が得意とするのは、クラシックでエレガントなスタイルをベースにしながら、ほどよく"今っぽさ"を加えたデザインだ。

 16年春夏は、ボーダーやドットでフランス的なマリンスタイルを打ち出す"セーラー・シック"、ヌバックやフリンジが70sムードを感じさせる"マカダム・カウボーイ"、スイーツのようなパステルカラーで彩る"グルマンディーズ"という3つのテーマで、トレンド感のあるコレクションを制作。「毎シーズン、自分たちが作りたいものを提案しているけれど、結果としてトレンドにハマるのは、日頃から周りの女性の話をよく聞いたり、スタイルをくまなくチェックしているからだと思う」とサルヴィは話す。

 ビジネス面では、ヨーロッパ以外は現地パートナーと組み、販路を拡大。日本では15年春夏からサン・フレールが輸入販売している他、中近東と中国でもディストリビューターと契約しているという。次のステップとして、来年中にはパリのサンジェルマン・デ・プレに旗艦店の出店を計画。「サンジェルマン・デ・プレは、フレンチ・エレガンスを求める人が集まる場所。私たちが作る多彩なアイテムをそろえ、ブランドの世界観を表現したい」。

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