「セーラーズ(SAILORS)」が12月10日、ラフォーレ原宿の1階エントランスにポップアップストアをオープンした。朝11時の開店を前に、「セーラーズ」の長年のファンで三浦静加・社長兼デザイナーとも交友が深い、小錦、高木ブー、海老名香葉子が来店し、取材に応じた。小錦は、「シーチャン(三浦社長)はキャリアウーマンの先駆けだ。雑誌の企画で対談をしてすぐに仲良くなった」といい、その後の交流の中で、「『セーラーズ』のファンだったマイケル・ジャクソンから招待されてVIP席で一緒にコンサートを見たり、その後に控室でマイケルに会って一緒に踊った写真が雑誌『ローリングストーンズ』に掲載されたりもした」。また、角界にもファンは多かったと言い、「千代の富士も着用していたし、水戸泉や後輩力士にも上げたりしていたから、大勢の力士が『セーラーズ』を愛用していた。相撲協会の運動会のユニフォームを作ってもらったこともある。化粧回しを作ってもらったが、フリンジ部分が色違いになっているデザインは角界でも初めてで目立っていた。ピンクのものは今回店頭に飾っているが、ミントはハワイの小錦博物館に保存してある。本当に当時の『セーラーズ』の人気はすごくて、俺の人気は『セーラーズ』のおかげもあったと思う」と振り返る。
一方、高木ブーは「僕もファンで、渋谷にあったお店に行っていた。ちょっとでもサービスなんてしてくれるとすごくうれしくてね。志村(けん)も加藤(茶)も着ていた。今回のポップアップストアではカスタムオーダーできるというので、88年にマイケル・ジャクソンが着用したタイプ(黒字に黄色の刺しゅう)を選んだ。ちょっときついかなと思っていたけど、着心地が良い」とコメント。
おかみさんこと海老名香葉子は「シーチャンのエネルギーやバイタリティーに圧倒されました。『セーラーズ』はハヤリでしたから、うち(林家一門)の若い子たちもみんな着ていましたし、私も着用していました。それ以来、30年以上、心からのお付き合いをしています」と絆の深さをうかがわせる。同行して来店した娘の泰葉も「年代を超えた若々しさがあるので、今も『セーラーズ』を着ると元気になります」と話す。
開店当日には行列もできた。先頭は朝7時から並んだ仙台在住の荒井勝美さん(47)。「セーラーズ」を愛用していたおニャン子クラブのファンだったことから「セーラーズ」を知り、以来、30年近いファンだという。「まさに私はおニャン子世代で。高校3年生の時、バイトをしてお金を貯めて渋谷まで来てTシャツを買った。高かったので当時はジャンパーやトレーナーなどは手が出なかった。けれども、昨年14年ぶりにポップアップストアを開いた際に、今なら買えると思い、前回も並んで商品を手に入れた。今回は三浦さんとも話をすることができて感激した」と喜びを表した。
ポップアップストアへの商品の搬入や設営は、三浦社長と懇意のふっくんこと布川敏和がサポート。店頭にはマイケル・ジャクソンやマイク・タイソン、アーノルド・シュワルツェネッガー、スティービー・ワンダー、とんねるずなどの著名人たちの「セーラーズ」着用スナップ写真が掲げられるとともに、おニャン子クラブのコンサートジャケットや、国生さゆりから贈られた花なども飾られ、写真を撮影する姿も多く見られた。オープン当日には、「湘南の風」の若旦那や、大コレクターとして知られる掟ポルシェ、スタイリストも務める広海深海の深海なども来店。ポップアップストアは14日(日)まで。
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