アンドレ・クレージュ(Andre Courreges )が30年のパーキンソン病との闘病の末、亡くなった。1月8日にブランドが明かした。92歳だった。
1923年、フランスのバスク地方に生まれたクレージュは、土木技師として訓練を受けたが、「ジャンヌ ラファリ(JEANNE LAFAURIE)」を経て、クリストバル・バレンシアガ(Cristobal Balenciaga)のアシスタントを10年務めた。
61年に自身のブランドをスタート。ジオメトリックなパターンを多用した他、プラスチックとPVCを誰よりも早くコレクションに取り入れた。64年春夏コレクションでは、カットアウトのドレスやミニドレス、Aラインのスカート、スリムパンツや、宇宙飛行士にインスパイアされたゴーグルやヘルメットなどを発表し、フューチャリスティックなコレクションとして、ファッションに新風を巻き起こした。
同時に彼はいち早くライセンスビジネスに参入したデザイナーの一人でもあった。60年代にフレグランスのライセンシーだったロレアル(L'Oreal)に50パーセントの株式を売却するなどをしている。
病による引退後は、絵を描いたり、彫刻をして過ごし、2011年にジャック・バンジェール(Jacques Bungert)とフレデリック・トルロタン(Frederic Torloting)にブランドを売却した。