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仏写真家が日本の伝統や奇祭を写した写真展が銀座メゾンエルメス フォーラムで開催

 銀座メゾンエルメス フォーラムは5月15日まで、フランスの写真家シャルル・フレジェの展覧会「ヨウカイノシマ(YOKAINOSHIMA)」を開催している。2013年1月の初来日以降、3年間かけて日本全国58カ所の伝統的な仮面神や鬼、祭りの際に着用する装束を撮影した写真をメーンに展示するもの。同氏の近年の代表作で、ヨーロッパの伝統的な祝祭の儀式で登場する「獣人(ワイルドマン)」の姿を撮影した「ワイルダーマン」シリーズも展示している。

 関係者向け内覧会では、フレジェ氏と、会場構成を手掛けた建築家の松島潤平氏が登場した。フレジェ氏は「もともと秋田のなまはげを撮影しに来たことが今回の企画のはじまりだった。"妖怪"という言葉を使ったが、自分は文化人類学者ではないため、彼らのような視点で被写体や撮影方法を選んでいない。どこか知らない妖怪の島に降り立って、旅するような気持ちを味わってもらいたいと考え、展示タイトルはあえて欧文にした」と説明した。

 撮影の際に感じたことについて問われると、「伝統的なものが持つ神がかった部分を写すだけでなく、こういった風習を持つ田舎の人たちの日常を祝いたいと感じた。今回は特に鹿児島の村で多く撮影したが、彼らからは濃密で強い印象を受け、まだまだ学ぶことがたくさんあると思った」とコメントした。松島氏は今回の会場構成について、「長野県出身ということもあり、奇祭や伝統的な風習へのなじみは深かったが、今回の企画は、初めて聞いたときからすばらしい!と感じた。会場には、日本の土地の起伏を模して坂道や傾斜を設置した。また、『ワイルダーマン』が飾られている部屋には寒い時期の写真を集めている。春を前に生命が芽吹き、せり出してくる様子を表すために、凹凸をつけて写真をレイアウトしている」と語った。

■「YOKAINOSHIMA」シャルル・フレジェ展
会期:2月19日〜5月15日
開館時間:11:00〜20:00(日曜〜19:00)
入場料:無料

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