ストライプインターナショナル(旧クロスカンパニー)は、東京・自由が丘に「コエ」で飲食店併設の旗艦店「コエ ハウス」を今秋オープンする。同ブランドで初の東京23区内への出店に際し、衣料品以外の要素も充実したライフスタイル型店舗で臨む。同店の出店を機に都心での店舗開発やエリア特性に合わせた業態開発に乗り出す。
店舗は自由が丘駅から徒歩5分。代官山 蔦屋書店などで知られる建築ユニット、クライン・ダイサム・アーキテクツによる「家」をテーマにした建物は、木材をふんだんに使った地上3階・地下1階の200坪で構成する。1階にはフードディレクターの谷祐二氏が手掛けるサラダレストラン「コエ グリーン」が入り、バラエティ豊かなサラダを提供する。レストラン内で使う食器や雑貨の販売も行う。地下1階にメンズ、地上2階にウィメンズ、3階にキッズのアパレルを置く。間伐材を使った食器や玩具などの木製品もそろえ、健康的な食生活やエコロジーに関心が高いファミリー層などの集客を狙う。
ストライプインターナショナルは「コエ」を世界戦略ブランドと位置付け、事業構築を進めている。縫製だけでなく、素材段階までさかのぼり、公害や児童労働、強制労働などファストファッションで問題になっている負の要素を排除した生産体制を作るフェアサプライチェーンを推進しているのが特徴だ。ただ、3年目の「コエ」は地方のロードサイドやショッピングモールでの現状15店にとどまり、まだ知名度不足が否めない。石川康晴・社長は「いよいよ都心に進出し、ここから認知を一気に高めていきたい」と自由が丘店や来年出店予定の都内大型店に期待を寄せる。